キムコノキモチ

貧乏老後を少しでも楽しく過ごす方法を日々模索中。保育のこともちょこっとね。

たまには保育士らしく絵本の紹介などしてみる。

自分で読むのも子どもに読み聞かせをするのも好きです。読み聞かせって言い方が上から目線なのでやめましょうって意見もあるようですけど、わたしはそんなもんどーでも良い。絵本と子どもが好きな大人が(親とか保育士とか)子どもに対して絵本を読んで聞かせる行為をたまたま読み聞かせって言ってるだけってことで良くない?

実体験においては、だいたい言い方とかそういうのにごちゃごちゃ言う人は上っ面だけすーっとなでてる人が多い気がします。

で、読み聞かせに保育士が選ぶ絵本ってやっぱり好みがだいぶ出てしまうことがあって、わたしは断然面白い絵本が好きです。大人が読んで「へー」とか「ほー」とか思うようなのも好きです。なのでいくつか紹介します。

 ・三びきのやぎのがらがらどん

これ、元々はノルウェーの民話らしいのですがそれを訳した瀬田貞二さん天才と思いません?「がらがらどん」ってそんなんノルウェー語に絶対ないでしょ。これ、このタイトルじゃなかったらこんなにも長い間みんなに愛される絵本になってない気がします。2歳児ぐらいから絵本好きな子は食いついてくれます。で、ごっこ遊びに発展しやすいお話。

なまえはどれもがらがらどん。

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

  • 発売日: 1965/07/01
  • メディア: 大型本
 

 ・ひょうたんハウス

福音館のこどものともで配本されて再販はされてないんですよね。めっちゃ面白いのに。「あおっちへ、あそびにおいでやすー。ひょうたんハウスで待ってるでー」で始まる全編関西弁のお話です。好きすぎて子どもたちにも読み聞かせすぎてボロッちくなってきたのでメルカリでもう一冊買いました。

・きょうはマラカスの日

設定といい登場人物(?)といいすべてが可愛い。マラカスを演奏するシーンがたくさん出てくるのでリズムネタをやりきるぐらいの気持ちで張り切って読みます。あ、読み聞かせのときにこちらの感情とかあまり入れずに淡々と読んだ方がいいって意見もあるんですけど無視。だって面白くて楽しい方が本を好きになれるでしょ。

ちゃっうーちゃちゃうーちゃっ!

きょうはマラカスのひ (日本傑作絵本シリーズ)

きょうはマラカスのひ (日本傑作絵本シリーズ)

  • 作者:樋勝 朋巳
  • 発売日: 2013/04/15
  • メディア: 単行本
 

 ・かえるとカレーライス

好きな絵本作家を5人選ぶなら長新太さんは絶対です。大好きすぎて。ナンセンスだけど子どもが大好き。他の作品もたくさん好きなのありますけどこの本は給食がカレーの日に必ず読んでました。

長さんのは「どろにんげん」とか「キャベツくん」とか「たこのバス」とか好きなの言い出したらきりがないです。

以前勤めてた保育園で頭がちがちのところがあって「今どきの漫画チックな絵の絵本は絵本じゃない。花に顔があるとかそういうの意味がわからん。キャラクター(アンパンマンとかディズニーとか)は禁止」みたいな風潮だったんですけど、そんなこと言い出したら絵本なんてどれもおかしな作り話だったりするし、アンパンマンだって最初にやなせたかしさんが描いた時にはキャラ物でもなんでもなくて慈愛の精神あふれるお話だったんですけどって思ったけどとにかく頭固いから反論なんて受け付けないし、じゃあどこからどこまでをキャラクターと決めるのか?リサとガスパールは?こぐまちゃんは?はらぺこあおむしは?ってなった時に「福音館は良い」と言う一言があり、なんや内容わかってへんけどブランド主義なのね、と思ったことがあってひたすら反抗的に「福音館の」長新太さん作のナンセンス絵本をいっぱい読んでたんですよね。

カレカレカレー。

かえるとカレーライス (幼児絵本シリーズ)

かえるとカレーライス (幼児絵本シリーズ)

  • 作者:長 新太
  • 発売日: 1996/01/25
  • メディア: 単行本
 

 ・ぶたのたね

佐々木マキさんってずっと女性だと思ってたんです。絵のかわいさで勝手にそう思い込んでた。男性だったんですねー。好きな作品がたくさんありますが特に好きなのが「ぶたのたね」シリーズ。おおかみが何とも言えない良い味出してますねん。

ぶたのたね

ぶたのたね

 

 ・きれいなはこ

シュールじゃないせなけいこさんの作品ってあるのでしょうか。(あります)「きれいなはこ」「ねないこだれだ」「るるちゃんのくつした」等々。初めて読んだときに「え?これで終わり?ここで終わるの?」と驚いた作品数知れず。昨年末から今年の初めにかけて大阪梅田の阪急百貨店で「せなけいこ展」やってましたので観に行きました。小さいお子さんからわたしみたいなババァまで山盛りのお客さんでした。登場人物の服の柄がお菓子の包装紙を切ったものとか、そういう細かいものまで展示されていて見ごたえ十分でした。やっぱり好きですー。

それならおばけにおなりー。

きれいなはこ (あーんあんの絵本)

きれいなはこ (あーんあんの絵本)

 

・おしっこちょっぴりもれたろう

割と最近の本ですがとても面白い。たぶん子どもが読むより大人が読んだ方が面白い。そんな感じ。

昔、近所に住んでた保育園児がちょっぴりおもらしでパンツを濡らした枚数分、母にお尻を叩かれていたことを思い出した。パンツ何枚濡らそうが今どき手洗いするわけでなし、洗濯機が洗ってくれるなら数枚増えても手間はそんなに変わらんよね、といまさらながらそう思う。

おしっこちょっぴりもれたろう

おしっこちょっぴりもれたろう

 

 ・ぶたがきにあたる

ぐるぐる絵本とか言われてます、エンドレスでお話が続きます。きしらまゆこさんの作品では「ラッキーガーコ」も好きですが子どもにはこっちの方がウケが良い気がします。ぶたがきにあたる→きがゆれる→とりがおちる、、、と「風が吹けば桶屋が儲かる」的な展開。

ぶたがきにあたる

ぶたがきにあたる

 

 

絵本、値段がけっこう高いのでたくさんは買えませんけど、気に入った作品はやっぱり手元に置きたいのでいつのまに増えてる。引っ越しの時にかなり処分したのに。本棚に収まる分だけ、と思ってはいるのですが絵本関連の研修で紹介されたり友達から教えてもらったりする面白い本はつい買ってしまうんですよねぇ。わたしが天国へ行ったら次女にとっては多分ただのゴミ。